ピアノ初心者のための音符の読み方


   誰に習っても同じことしか言われない (共有データベース)
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【教え方を知らない シリーズ その5】


   ピアノの先生というと

   誰に習っても同じことしか言われないイメージがある。

   でも、いざ自分が先生を選ぶときは、
   普通の先生とは違う、できるだけいい先生を探して

   普通の先生には教わることのできない、秘密のやり方 を教えてほしい!

   そう思ってると思います。


  その通りです。でも、前々から不思議だったんですけど
  どうして、ピアノの先生って、みんな同じことしか言わないの?

   みんなが同じことを言ってるのは、普通なら

   その答えが正しいからだ と思うでしょう? 普通ならそうですよね?


   ところが、ピアノの場合は、違うのです!

   みんなが同じことを言ってるのは、その答えが正しいからではなく……


 ではなく??
        ・
        ・


  誰に習っても同じことしか言われない理由


学生時代はずっと 『猛練習で勝負』 だった人が
今日からいきなり、先生になってしまったら?

   昨日まで、人にピアノを教えた経験のない人が
   今日から教えることになったら

   いきなりスイスイ教えられるはずもなく、最初は手探りになります。


   そもそも、人に教えようと思っても

   自分が初心者時代だった子供の頃の記憶なんて
   あまりにも小さすぎて、もうテキストの名前くらいしか覚えてないし

   子供の頃からずっと、先生に言われるまま
   『猛練習』 で駆けぬけてきたら

   初心者時代の、自分の練習の中身を振り返ったことなど、今まで一度もない


   でも、教えるとなると、まずは 初心者相手 となります。

   いきなり自分が、頼られる形になります。

   今すぐ形にしないといけなくなるので、

   最初は、何をどうすればいいか、サッパリ分からないまま
   それでもすぐに教える必要に迫られたら?

        ・
        ・

   上級者としての、自分の知識や経験など関係なく
   周りの人がやってるのと同じことを、なぞりにいくことしかできません。

   そのとき頼りにするのは

   『みんなが 言ってることや、どこかで聞いたことがある 言い回し』


   初期段階では、何をどうすればいいか、手探りの状態になりますが

   このとき、上級者の立場から 『自分自身の成功要因』 を振り返って
   上達手順を自分で組み立てられる人ならいいのですが

   大抵の方は、今までピアノしか知らなくて、そのような実務能力は
   持ちあわせていないので、


   みんなどうやって教えてるのかな?

   よくわからないからといって、過去に自分が教わってきたやり方や
   周りの友達の体験談、知り合いの先生の手法を参考にしようとすると

   先生デビューの時点で
   今までのピアノ界の、伝統的な手法を、そのまま引っ張ってくることになります。


   『みんなと同じように 練習曲 を順番通りに……』

   よく聞くやり方ですよね?



  レッスンの中身が人と全く同じになってしまう


   最初にテキストさえあれば、とりあえず未経験の先生でも
   テキストの番号を指差せば、後は本人が、家で練習してきてくれるようになります。

   しかし、初期段階で、
   何の準備もないまま、練習曲に頼りながら、ラクをしようとすれば

   当然ながらレッスンの中身は人と同じになるわけで……


  【練習曲のルール】
どこかで聞いたことのあるテキストを、順番通りに進めるだけで
普段の練習は、本人任せ。


   しかも、その 『練習曲』 すら、何を使えばいいのかよくわからないから

   店頭で何冊も見比べて、一番良さそうなテキストを採用するのではなく……


 えっ? 違うのですか?

   誰もが知っている、有名な練習曲でも使えばいいのかな?

   と、テキストの選択すら、何も考えずに採用してるんです。すると?


入門 初級 中級
バイエル ブルグミュラー ツェルニー
ハノン
ソナチネアルバム

   どこかで聞いたことのあるテキストを、そのまま順番通りに使うだけになってしまって

   練習曲の課題を順番通りに進めるだけでなく
   テキスト本体までも、他の人が決めたテンプレートを順番通りになぞるだけ。

   こうやって先生自ら 「みんなと同じ」 方向に、合わせにいってしまうのです。



  どんどん外部に答えを求めてしまう


   「みんなと同じ」 方向に合わせにいくのは、テキストだけではありません。

   指導内容も、最初はどう教えればいいのか、見当もつかないので
   やはり同じように

   みんなどう教えているのかな?

   自分の、上級者としての経験 から教えようとするのではなく
   指導内容すら、外部に答えを求めてしまう。

   そのとき頼りにするのは

   『みんなが 言ってることや、どこかで聞いたことがある 言い回し』

   自分の外側に答えを求めると

   いろいろな方向から、「この問題にはこの答え」とされているものが聞こえてきて


   『 奇妙なことに、皆が言うことが、言葉までピタッと一致している! 』

       ・
       ・

   「あっ、コレが答えか!」

   こうやって、話の中身ではなく

   「皆が同じことを言ってるから、採用!」 となると

   ピアノ界が、何十年も昔から言い続けてきたおかしなことを
   次々と拾ってしまって

   駆け出しの自分が、気がついたら、昔の先生たちと全く同じ言葉を言ってる……


    【昔の先生たちと全く同じ言葉】
 ・ 音符が読めないんです! (暗号に見えて、前後不覚状態)
  → 慣れれば できますよ

 ・ 両手で弾くと、混乱してしまう! (リズムも)
  → こんな簡単なことが、どうして あなたにはできないの?

 ・ なかなか上達できない! (ミスが減らない)
  → 練習量が足りない。もっとたくさん 練習してきて!


   明らかにコレ、アドバイスになってませんよね?

   教え方がよく分からないから
   どこかで聞いた言いまわしを、そのまま採用した結果なのですが

   実はコレ、言ってる本人も、自分が何を言ってるか気づいていないのです。


  えっ? そうなのですか?

   だって、気づいていたら、こんなこと言わないでしょう?

   周りの誰かが、そう言ってるのを、どこかで聞いたことがあって
   ソレが正解なんだな! と、受験勉強的に

   「この質問には、この答え」 と、答えをハメこんで覚えてしまったので
   その答えが正しいかどうか? なんて考えもしなかった。

   『 みんなが言ってることだから、きっと正解なんだろう! 』

       ・
       ・

   だから、これらの言い方は、その先生が 「自分で考えた答え」 ではなく

   師匠や、周りの誰かが言っていたことの 「受け売り」 なのです。

   ピアノ界には、そのような、どこからか聞こえてくる話が集まった
   共有のデータベースがあって……


    【共有データベースの例】

音符が読めるとは?  ドレミと言えること
  (初見は教えてない)
 ・  初見ができるには?  慣れと経験!
  (たくさん弾き込んで)
 ・  ピアノ奏法は?  卵を握った形
  (形が崩れると、叩かれた)
 ・  ダンパーペダルは?  耳で踏む
  (濁りを出さない)
 ・  ピアノが上手いとは?  基礎力があること!
  (音の粒を揃えて弾ける)
 ・  音がキレイとは?  タッチがいい
  (脱力ができてる)
 ・  曲の表現とは?  楽譜の指示通りに弾くこと
  (記号を守って感情を込める)

   ピアノ上級者の友人の口からも、ネット上からも
   いろんな方向から、同じ言葉が聞こえてきますよね?

   これらは全部、言ってる本人が、自分で考えたものではないのです。

   師匠や、どこかの誰かが言ってた答えを、そのまま引っ張ってきてるだけ。


みんなが考えた結果、答えが同じになったのではなく
みんなが何も考えなかった結果、答えが同じになっただけ!

   皆が実体のない 【共有データベース】 から答えを参照しているだけだから

   全国どこ出身の人から話を聞いても、みんな同じ言葉で教わり、
   同じようなやり方になってしまっている。

   「誰に習っても同じことしか言われない」

   ピアノはそういうイメージがありますが、実際、その通りなんです。



  周りの人と同じことしかできない


   先生自身がいくら上手でも、教える方は人と同じことしか言わなかったら

   ピアニストとか、優秀な音大卒の優位性なんて、
   一発で失われます。

   言ってる内容が人と同じで
   「特殊な専門知識」 の方は教えてない状態なら、先生としての優位性は失われ

   モチベーターとしての役割でしか差がつかなくなってしまいます。

   (やる気にさせてくれるとか、スパルタで厳しいとか、何か褒美があるとか)

   極端な話、ピアノ未経験のお母さんですら、

   音大卒の先生と、ほぼ同じ教え方ができてしまうんですよ?


   特に、初級テキスト を扱ってるうちは

   弾き方や高度な表現を、教える機会なんてほとんどなく
   ルールから外れてる部分を、その都度指摘するだけで、事足りてしまうので


   【ルールの枠内に戻させる】

・ 指番号を守りましょう (指番号もちゃんと見て)
・ 間違わずに弾きましょう (ココ間違ったよ)
・ 止まらず、スラスラ弾きましょう (メトロノーム使用)
・ 楽譜に書いてあることを守りましょう (記号見落としてるよ)


   なんら高度なことや、独自性の高いことはやっておらず
   ルールからズレてる部分を指摘して、ルールの枠内に戻すだけなら

   ピアノ未経験のお母さんでさえ、同じように教えられるわけです。



  丸呑みイエッサー状態だった人が、もし先生になったら?


    【表現すら、先生の言うことを守るだけだった】

レッスンで、先生に指摘を受けるのが怖いんです!

自分自身で、「表現を完成させた」 と思っても

それを先生に見せて、「あそこが足りない」 と言われると
なんだか自分に才能がないような気がして

それだったら最初から何もしないで、先生に言われたことだけ
付け足していった方が楽かなぁ? って思っちゃうんです。

訂正されて、自信をなくすくらいなら、
最初から言われたことだけやりたい!


それって、おかしいですか?


   子供の頃からやってきた練習といえば、

   上手になりたかったら、とにかく練習するしかない!

   そして表現までも、言われたことを、言われた通りに飲み込んできただけの
   丸呑みイエッサー状態だった人が、もし先生になったら?

   いざ教える立場になったときに、
   何をどうすれば良いか? 全然わからなくなりますよね?

       ・
       ・

   極端な例だと、自分が子供の頃に経験のあるテキスト、自分が先生に
   教わったことがある曲……

   それに対して 「私はこう教わった!」 としか言えず、

   自分に判断力がないから、皆が言い続けてる情報の、正誤の査定すらできず

   みんなが言ってるからそれが正解! と思い込み、そのまま鵜呑みにしてしまう。

   だから、レッスンは型にハマったやり方になり、
   イレギュラーな質問 には答えられず、質問を極端に嫌がってしまう。

       ・
       ・

   しかしそれは、その先生本人が悪いというより、

   先代の先生の指導内容、スパルタレッスンに本当の原因があるのです。


・ 上達には練習量! 考えてるヒマがあったらもっと手を動かすこと!
・ 先生の言うことには、何でも “はい” で、疑問を挟んではいけない
・ 言われたことを言われた通りにやらないと、怒られる


   子供の頃からこういう指導を受けていたら、皆、何も考えなくなるのは
   当たり前ですよね?

   言われたことを言われた通りにやらないと、怒られるのですから
   マジメでイイ子ほど、素直に従ってしまう。

       ・
       ・

   おわかりでしょうか?

   悪いのは、本人に考えさせない、昔の指導法だったのです。

   昔の先生から受け継がれてきた、スパルタ指導法
   結果として、自分で判断できない人ばかり生み出してしまった。

 関連リンク …… スパルタレッスンの弊害 (詳細解説)




  生存バイアス

  
楽譜の読み方
曲の練習法
練習のコツ
代表的な失敗例


  

 LESSON


 子供レッスン サボり編
 練習曲を順番通りに

 子供レッスン 普通編
 どんな指導を受けてる?

 初見がデキナイ編
『練習曲』 の失敗率が高い

 大人の初心者編
 基礎からみっちりは失敗する

 曲からスタート編
 1曲だけの狙い撃ちは失敗する

 スパルタレッスン編
 自信がないのにコンクール参加


  


 イイ先生を見分けるコツ
 質問を嫌がるかどうか?

 先生が教え方知らない
 普通の練習法で数をこなす

 本当の練習曲の使い方
 時間内に全部弾ききる

 家庭教師にも劣る
 教材を比較すらしない

 共有データベース
 同じことしか言われない

 生存バイアス
 物言わぬ人が本当は多数派

 仮説アプローチ
 質問の仕方と、回答の翻訳

 先生自身が天才すぎ
 天才は教え方がフィーリング


  

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